銀行振込 24時間365日稼働へ
銀行振込が2018年10月9日から365日・24時間に対応します。
これまでは他金融機関あての振込は平日9時~15時の間でしか出来ませんでした。
これまでも一部の銀行は自行内同士の振込については24時間振込が出来るようになっていましたが、10月からは銀行と信用金庫、信用組合が24時間振込に対応します。(※1億円以上の振込は対象外。)
どうしてこれまで出来なかったのか?
便利になるのは良いですが、なぜ今まで出来なかったのでしょうか。振込はほぼ全て「全銀システム」を通ります。全銀システムにはほとんどの金融機関が参加しています。これまではこの全銀システム自体が9時~15時の間しか動いてなかったので振込もこの時間しか出来ませんでした。それが10月9日から24時間365日稼働になるのでようやく対応できるわけです。
対応するのは1281の加盟金融機関中、500だけ
全銀システムが24時間365日に対応しても銀行は24時間365日に対応する義務はありません。任意対応なのです。実際、対応するのは銀行の75%と信用金庫・信用組合だけ。その数は1281の加盟金融機関のうち、約500。その約500の金融機関も何時まで振込を受け付けるかは各金融機関に任されています。今後増えるそうですが、当初500機関のみ対応というのは少ない気がします。
遅すぎる対応に先行きが思いやられる
銀行の収益環境は悪化しており、今後生き残りの経営統合などで数が減っていくと思います。
銀行の三大業務は預金、融資、為替です。この三大業務は割とお上に守られていますが、銀行でないところも似たような業務をやっています。預金は証券会社、融資はノンバンクなどの貸金業者、為替はラインペイなど。銀行への小売りやITからの新規参入も増えています。
銀行業務は他業態から見ればドル箱。イオンやソニー、楽天に至っては金融部門が稼ぎ頭になっています。
振込(為替業務)は住信SBIネット銀行などのネット銀行は自行内振込は既に24時間対応、個人間送金のラインペイは無料でいつでも送金ができます。銀行としてのビジネスモデルが違うといっても昔ながらの銀行だけが進化に取り残されています。銀行は規制業種なのでやりたいと思ってもできない業務は多数あるのが現実ですが、もっとイノベーションを自ら行うような、失敗を恐れずに挑戦できるような風土が銀行にあれば世の中の暮らしはもっと豊かになるのではないかと思います。
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