日商簿記2級を受けました~受験経験者から見た簿記2級の難易度や役立ち度

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先月の宅建士に引き続き、今日は2020年11月15日実施、日商簿記2級の試験を受けてきました。
せっかくなので、感想を書いていきたいと思います。少しでも次に受ける方の参考になると幸いです。

日商簿記2級を受けた理由

仕事で企業の決算書を見たり、分析する中で「意外と数字を見れるかもしれない」という思いがあり、いっそのこと会計専門職を目指すのもいいかなぁ?と思ったのがきっかけで日商簿記二級を受けようと思いました。簿記2級を受けてみて全然受からなかったら全くセンスがないので会計専門職はあきらめて、また違う道をさがそうと思っていました。試金石というやつですね。

日商簿記2級の内容

試験範囲:商業簿記と工業簿記
試験時間:2時間
試験時期:2月、6月、11月
※2~3級はCBT(コンピューターでのテスト)導入予定。導入されると好きな日に受けられるようになります。
※CBTが導入されました。2020年11月24日(火)11時から先行受付が開始されます。詳しくは日商HPへ。
試験構成:大問が1~5まで全5問。うち、1~3が商業簿記、4,5が工業簿記
配点:商業簿記60点、工業簿記40点 合計100点
合格ライン:70点以上(絶対評価)

合格率は20%前後となっています。
以前は40%を超すこともありましたが、近年は少なくなりました。
近年の合格率は20%を割り込むことも増えていて、難化傾向です。

受験者数 実受験者数 合格者数 合格率
155(2020.11.15) 51,727名 39,830名 7,255名 18.2%
154(2020.2.23) 63,981名 46,939名 13,409名 28.6%
153(2019.11.17) 62,206名 48,744名 13,195名 27.1%
152(2019.6.9) 55,702名 41,995名 10,666名 25.4%
151(2019.2.24) 66,729名 49,766名 6,297名 12.7%
150(2018.11.18) 64,838名 49,516名 7,276名 14.7%
149(2018.6.10) 52,694名 38,352名 5,964名 15.6%
148(2018.2.25) 65,560名 48,533名 14,384名 29.6%
147(2017.11.19) 63,757名 47,917名 10,171名 21.2%
146(2017.6.11) 58,359名 43,767名 20,790名 47.5%
145(2017.2.26) 78,137名 60,238名 15,075名 25.0%
144(2016.11.20) 72,408名 56,530名 7,588名 13.4%
143(2016.6.12) 58,198名 44,364名 11,424名 25.8%
142(2016.2.28) 90,693名 70,402名 10,421名 14.8%
141(2015.11.15) 76,207名 59,801名 7,042名 11.8%
140(2015.6.14) 62,473名 47,480名 16,395名 34.5%
139(2015.2.22) 71,969名 55,225名 12,054名 21.8%
138(2014.11.16) 70,235名 54,188名 14,318名 26.4%
137(2014.6.8) 54,773名 40,330名 13,958名 34.6%
136(2014.2.23) 73,679名 55,960名 23,254名 41.6%
135(2013.11.17) 77,760名 60,377名 13,601名 22.5%
134(2013.6.9) 58,206名 42,703名 5,920名 13.9%
133(2013.2.24) 76,069名 57,898名 27,538名 47.6%
132(2012.11.18) 79,837名 61,796名 14,149名 22.9%
131(2012.6.10) 64,353名 48,341名 14,834名 30.7%
130(2012.2.26) 72,040名 53,404名 16,808名 31.5%
129(2011.11.20) 83,716名 64,052名 28,489名 44.5%
128(2011.6.12) 69,890名 52,546名 18,299名 34.8%
127(2011.2.27) 88,363名 66,838名 21,653名 32.4%
126(2010.11.21) 90,607名 69,100名 14,857名 21.5%
125(2010.6.13) 88,621名 67,337名 26,909名 40.0%
124(2010.2.28) 90,804名 66,330名 8,244名 12.4%
123(2009.11.15) 97,389名 74,371名 28,585名 38.4%
122(2009.6.14) 78,645名 57,616名 14,700名 25.5%
121(2009.2.22) 81,616名 60,475名 26,053名 43.1%

商工会議所より引用

日商簿記2級の難易度

難易度は普通~やや難しいと思いました。
私の勉強時間は延べ約2ヵ月です。途中、10月の宅建試験に専念した時期もあったので、細切れになってしまいました。スタディプラスというアプリで勉強時間を記録していたのですが、総勉強時間は約85時間でした。ちなみに日商簿記3級は学生時代に取得しています。

感想として、85時間では勉強不足を感じました。満足に問題演習が出来ませんでした。正直、準備不足の状態で今回の受験に至ったと思っています。解答速報ベースの自己採点では72~75点でした。ギリギリ合格ラインに達していますが、1問ケアレスミスをしていたら不合格になる水準です。解答は一部あやふやな部分も有るので結構怪しいです。受かったかどうか…。⇒無事合格していました!

今回は第5問に直接原価計算が出たので、既存知識でカバーが出来ましたが、苦手な分野が出ていたら一発で不合格だったと思います。

個人的には日商簿記3級レベルの知識がある前提で、合格レベルに達するには150~200時間程度の勉強時間を要すると思います。

宅建士試験と比べた難易度

10月に受けた宅建士試験と比較したいと思います。
前提知識の有無で難易度は変わりますが、勉強量や必要な理解の深さなどを勘案すると宅建のほうがやや難しいように思います。

ただ、宅建士は勉強がしやすいです。一問一答などのスマホアプリが充実していて、一問を解く時間も短いので、忙しいサラリーマンでも移動時間やお昼の時間といった隙間時間を活用できます。一方、簿記は隙間時間の活用がしにくい試験です。商業簿記の仕訳はアプリの問題集などで隙間時間の活用は宅建同様にできますが、原価計算の問題や連結会計、財務諸表を作成する問題などは隙間時間で勉強することは困難です。30分~1時間はまとまった時間を確保しなければ問題演習がしづらいので、その勉強のしにくさが簿記2級の難易度を上げているようにも感じました。

会計の最高峰の会計士試験は学生が多く受かっている試験ですが、このまとまった時間の確保が社会人が会計資格に挑戦する上でのネックになっているように感じました。

誰か隙間時間で幅広い演習ができるアプリを作ってください!多分売れますよ!!

日商簿記2級は役に立つか?

ビジネスパーソンであれば恐らく滅茶苦茶役に立つと思います。会計の基本は殆ど抑える事ができます。会計の観点を理解しながら決算書を読んだり分析したりすることが出来るようになると思います。これは株式投資において企業の有価証券報告書を読み解く力にもつながります。連結会計も勉強するので、上場企業の連結決算書も十分に理解できます。

役に立つ領域としては、経理・財務はもちろん、法人営業や工場等の管理・運営、経営計画や事業計画の策定などの様々な経営の場面で役に立ちます。

簿記は普通高校の教育課程とか義務教育に入れてもいい科目だと思います。

 

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